騒音制御
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自由記述調査法による都心商業地住民の騒音等に対する迷惑感の分析
近藤 美則大井 紘須賀 伸介宮本 定明
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1998 年 22 巻 1 号 p. 41-49

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抄録

東京の都心商業地住民の迷惑・被害に係わる意識を, 幹線道路との遠近関係にも着目しつつ, 自由記述法により調査した。分析の方法は, 回答された語の頻度分析およびクラスタ分析である。分析の結果, 幹線道路沿道の走行車両による騒音・排気ガス, 非沿道における飲食店からの深夜のゴミ出し, その他多様な迷惑・被害感が抽出できたが, 中でも住民の最大の迷惑・被害感は夜間道路工事の騒音・震動によることを明らかにした。これらのことから, 都心商業地の居住条件の解決には, クルマ依存社会からの脱却のレベルでの都市構造も視野に入れた交通政策による対応が求められることが明らかになった。

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© 社団法人 日本騒音制御工学会
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