自殺予防と危機介入
Online ISSN : 2436-8369
Print ISSN : 1883-6046
シンポジウム 若者の自殺対策
若者による、若者のための自殺予防対策
髙橋 あすみ
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2020 年 40 巻 1 号 p. 54-58

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抄録

自殺総合対策大綱の重点施策には「子ども・若者の自殺対策を更に推進する」ことが明記され、若者の特性やニーズに応じた自殺対策が推奨されている。しかし、若者のニーズに応えるための人的・社会資源は不足しており、自殺予防対策の具体的内容の議論は不足している。そこで方法の一つとして、予防対策の対象となる若者の声を取り入れたり、若者自身が予防対策に取り組んだりすることが必要ではないだろうか。若者自身が関わることによって①若者に一次予防が届きやすくなり、②取り組む若者自身の自殺予防にもなりえ、③将来的な自殺予防対策の維持・発展にもつながることが期待される。そのためには、自殺問題に少しでも関心を持つ若者に予防対策に携わるための積極的なきっかけと、継続するための支援があることが重要である。

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© 2020 一般社団法人日本自殺予防学会
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