本稿では、消費生活に関するパネル調査を用いて、過去一年間に転職をして再就職をした女性のうちどれほどの者が基本手当を受給し、なぜ失業時に基本手当を受給できないのか女性の働き方や生活のあり方から明らかにすることを目的としている。分析結果からは、前職で雇用保険に加入していた者に占める失業時の基本手当受給割合は約2割であった。集計結果からは、半数以上がすぐに次の仕事に就くことで失業時の対処をしており、基本手当を受給していた者についても、親や夫に頼る、貯金に頼るといったその他の対処法も用いることで生活を維持していた。計量分析からは、前職で雇用保険に加入していた場合であっても子どもを持ち親と同居をしている者、前職が非正規雇用である者ほど基本手当を受給しない傾向が確認された。被保険者の拡大を進めるだけではなく、自立的で主体的な労働者像に当てはまらない者が失業時に基本手当の受給を選択できる制度設計の必要性が示唆された。