若者の「使い捨て」問題は学生のアルバイト就労からすでに始まっている。大学はアルバイトにおいても就職後においても広がっている劣悪な働かせ方に,どう対応するかが問われている。学生は労働法を知識として知るだけでなく,劣悪な働かせ方に具体的にどう対処していくか,その心構えと対処法を知る必要があり,キャリアセンターは良好な求人を提供し労働トラブルに適切に対処する必要がある。そのような必要性に対して,大学のキャリア教育やキャリアセンターの業務の中で,労働問題に取り組もうとする動きが徐々に生まれてきている。その動きを推進していく上では,労働行政との連携だけでなく,具体的に労働問題に取り組んでいる相談機関や労働弁護士,労働組合などとの連携が重要であろう。