抄録
ITの普及とIT技術の進歩に伴い,ITシステムは複雑化の一途をたどり,ITシステム開発の品質確保が従来に比べて難しくなっていると言われている.しかしながら,コンピュータを動作させるソフトウェアに作成方法は,CASEツールの発展による簡素化はあるものの,基本的に大きく変わっていないにも関わらず,初歩的なミスや基本的なプログラミング知識の不足に起因するバグが多くあった.そこで,ソフトウェア作成プロセスの基本に立ち返ることによって,システム開発の品質向上を達成したあるバンキングシステム開発現場の取り組みを紹介する.