抄録
2007年にITIL(Information Technology Infrastructure Library)がVersion2からVersion3に改定された.この改定により,ITサービス管理はITILv3をベースとして拡大していくことが予測される.しかし実際に運用サービスを提供中のプロジェクトにおいて,そのITサービス管理の手法をITILに沿ったものに移行するにはいくつかの克服すべき障壁や考慮点がある.筆者らが参画するSO ProjectでもITILの適用を検討することになり,その第一歩として定期学習会方式でのITIL修得をプロジェクト全体で実施するアクティビティを計画・実践した.当論文はそれを効果的かつ効率的に行うために検討し,あるいは実践することによって得られたノウハウや考慮点をまとめたものである.