2015 年 17 巻 5 号 p. 15-18
プロジェクトの品質確保のための仕組みとして,各種のルールやチェックリストなどがあり,これらに従って業務を遂行することにより,これまで品質確保を行ってきた.しかし,昨今のプロジェクトでは若年層の人口減少に伴いピラミッド構造が組めず,マネージャやリーダクラスと担当者との経験年数のギャップ,あるいは多重の再委託により,担当者まで含めたプロジェクト全体に品質への意識が浸透せず,結果としてSE起因のトラブルが増加している傾向がある.本稿では,この状況を踏まえ,品質が低下する原因と現実的な対策方法を提示し,その実践結果について報告する.