抄録
プロジェクト・マネジャーの多くは,彼らの時間の約90パーセントを何らかの形のコミュニケーションに費やし,コミュニケーション時間の少なくとも半分はチーム・メンバーと過ごすとされているが,コミュニケーションの実態を把握することは難しい.本研究では,ある製品開発プロジェクトの分散データベース上のデータを解析して,情報の配布および共有について調査・検討を行なった.コミュニケーション・マネジメントはマトリックス型組織においては特に重要であるが,データ収集を行なうエージェントを用いて定期的にデータを集計・検討することにより,プロジェクトの進行に伴なうコミュニケーションの実態を把握し,コミュニケーションの改善に役立てることができることを示す.