企業の評価が,製品の開発力や市場占有率から,無形のブランド力や社員のモチベーションに重点が置かれるようになってきた.プロジェクトマネジメントも古典的なコスト,納期の達成第一主義から,顧客価値や要員のモチベーションに注目する方向へ進んでいる.しかし,具体的にモチベーションを捕らえ改善するための枠組みが不足していた.我々は,プロジェクトにおけるモチベーションの課題を解くため,パートナー満足調査(PS調査)を提案し試行している.本稿では,PS調査から,モチベーション向上策を探るための分析について述べる.パートナー満足を満足要因と不満足要因に分けて分析し,不満足要因を緩和させるか,満足要因を促進させるモチベーション対策を探るPS診断法としてクロス集計表を用いた.実際に,PS調査を行い,クロス集計表から傾向分析を実行した.さらに詳しい統計的な手法によりクロス集計の妥当性を確認した.
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