抄録
情報技術の進歩は生産活動のボーダレス化を促し,知の協働による新しい形態の生産方式の誕生を期待させている.本論文では,分散拠点型生産プロジェクト実現のために必要とされるネットワーク技術の1つとして,Very Small Aperture Terminal(VSAT)衛星通信システムの利用可能性について考察した.実験の結果として,VSAT衛星通信システムを用いた通信回数と総遅延時間の間には,単純な線形性が得られることがわかった.このことにより分散拠点型生産プロジェクトが,VSAT衛星通信システムを用いることにより実現可能であることが示された.