プロジェクトマネジメント学会誌
Online ISSN : 2433-3069
Print ISSN : 1345-031X
EVMを用いた進捗マネジメントとそのポイント(<特集>EVMと進捗マネジメント)
福田 祥久
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2003 年 5 巻 3 号 p. 22-26

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抄録
アーンド・バリュー・マネジメント(EVM)は,米国において1960年代から国防や宇宙開発関連プロジェクトでの調達条件として採用され,1967年には米国防省調達規則に規定された.その後1996年には,米国行政管理予算局でEVMの使用を義務付ける等,標準的な進捗マネジメント技法として定着し,米国政府の「調達改革報告」(1997年)よって,その実践における効果が証明されている.一方,わが国でも2002年3月29日付け総務省報道資料においてITプロジェクト調達でのEVM適用の検討が報告され,漸くEVM活用に向けて動き始めた.それでは,このEVMを実際のプロジェクトにおいてどのように適用すれば,進捗評価の精度が向上し,その結果,質の高い進捗マネジメントの実施が可能となるのであろうか.また,システム構築に適用するに当って,その適用方法や手順,さらにEV分析自体の分析結果の評価においてどのようなポイントや考慮点があるのであろうか,本当にそんなに効果的であるのか等の疑問が生じるのではないだろうか.本稿では,プロジェクトマネジメントの初学者から経験者の方までを対象として,プロジェクトマネジメントの品質と生産性の向上を願い, EVMを用いた進捗マネジメントとそのポイントについてEV分析の評価方法を含め述べる.本稿が,プロジェクトマネジメントのコンピテンシーの向上,およびこれによってもたらされる成功裡なサービス・インに寄与できれば幸いである.
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© 2003 一般社団法人プロジェクトマネジメント学会
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