2003 年 5 巻 6 号 p. 36-42
自律分散プロジェクトオペレーションは二つのタイプ(積極的自律分散と消極的自律分散)に分かれるが,二つのタイプのそれぞれについて,効果的に使うために一緒に使うコンセプトを提案した.積極的自律分散については,大規模ビジネスコンサルティングプロジェクトなどネットワーク型プロジェクト組織向きのオペレーションに応用できる。そして,積極的自律分散プロジェクトオペレーションには,場のパラダイムが有効に働くことについて考察した.この場合,部分最適が必ずしも全体最適に反しないことについても検討した.消極的自律分散には,エフィカシー・マネジメントによるチーム効力感の応用が有効であることを考察した.また,両方のタイプの自律分散プロジェクトオペレーションにITによる情報共有が大切である事を論じた.