抄録
グローバル環境下でプロジェクトを実施する場合, 異文化に関する問題が生ずる可能性が高い.当然, 欧米流のプロジェクトマネジメントが日本に導入される際にもこのような異文化問題は大きな課題である.比較的同質性の高い日本においてプロジェクトマネジメントを成功させるには, 人間的側面のマネジメントをより重視する必要があるだろう.これまで, 筆者たちは, プロジェクトにおけるパートナー満足(PS: Partner Satisfaction)について研究してきたが, 本研究では, これらのPS調査の結果にもとづき, チームにおけるコミュニケーションやチームワークの雰囲気が, メンバのHappiness(仕事満足)とActive(仕事意欲)の向上に作用していることを明らかにする.さらに, プロジェクトのパフォーマンスを向上させるチームビルディングの要因と, 事例によって得られたHappiness&Activeチームを構築するための実践的アプローチについて考察する.