抄録
(独)日本原子力研究開発機構(JAEA)の専用ビームラインである重元素科学ビームラインBL23SUのRI実験棟では、軟X線を利用した角度分解光電子分光および内殻吸収磁気円二色性を相補的に利用し、ウラン化合物の電子状態および磁気状態の研究を進めている。ウラン化合物は超伝導と強磁性の共存という特異な物性を示し、その起源の解明は固体物理学の重要な課題である。メタ磁性転移を示す物質について、元素選択的磁気プローブである軟X線磁気円二色性(以下、XMCD)を利用して元素ごとの磁性を詳細に調べることはウラン化合物における強磁性の起源の知見を得るうえで重要な研究テーマである。