SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section B
石油増進回収技術への応用を目的とした油-鉱物/水-鉱物の2相界面における吸着構造解析
松岡 俊文片所 優宇美山邉 浩立小林 和弥葭谷 暢仁今泉 昂憲日比 隆太郎杉山 俊平立山 優村松 玲奈岡本 直樹三野 泰之下河原 麻衣梁 云峰蜂谷 寛福中 康博村田 澄彦廣沢 一郎
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2015 年 3 巻 1 号 p. 90-94

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抄録
石油増進回収技術の開発には、油-鉱物、水-鉱物の界面における水分子および油分子の集積、吸着現象の解明が必要である。本研究では鉱物に雲母を、油にシクロヘキサンを採用し、BL46XUにおいて20 keVの入射X線エネルギーでX線CTR散乱法の測定を行った。その結果、X線入射光強度を落とさず測定した場合、雲母基板にX線による損傷が確認された。測定後、損傷個所に対してラマンイメージング測定を実施し、ラマンシフトが240 cm-1から305 cm-1の範囲に見られる鉱物由来のピークの重心位置をマッピングしたところ、色中心の発生が示唆された。一方、入射強度を1/10にすると明確な損傷は見られず、同ビームラインでのX線CTR散乱法測定では入射X線エネルギーを20 keVとした場合、入射光強度を1/10にすればよいことが分かった。
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