SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section A
軟X線光電子顕微鏡を用いたSm2Fe17N3焼結磁石表面の化学状態および磁区観察
田中 真人小川 博嗣
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ジャーナル オープンアクセス

2016 年 4 巻 2 号 p. 214-219

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抄録
自動車モーター用の永久磁石材料候補の一つであるSm2Fe17N3焼結磁石の表面での化学状態マッピングならびに磁区構造の端緒の観察を、軟X線円偏光と光電子顕微鏡を利用して行った。小型の磁気閉回路を開発することで面内磁化試料においても、光電子顕微鏡観察を可能にした。その結果、磁区サイズは0.5~1 μm程度であり、未着磁試料では粒内に多磁区構造が見られた。残留磁化状態の面内磁化試料では同じ磁化軸方向の磁区が大多数であったが、僅かな逆方向の磁区の存在も示唆された。
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