抄録
グラム陰性細菌の C1 資化性脱窒菌 Hyphomicrobium denitrificans は、その細胞内ペリプラズム域においてメタノール酸化反応から得た電子を嫌気呼吸の一種である異化的硝酸還元(脱窒)系へ効率よく伝達することで生命活動維持に必要なエネルギーを得ている。本研究では、そのペリプラズム内におけるタンパク質分子間電子伝達ネットワークのハブ分子として中心的な役割を担う Cytochrome c550(Cyt c550)の結晶構造解析を行った。また、同様の機能を持つ分子として先行研究により同定済みのブルー銅タンパク質との構造的比較も行った。