保健医療福祉科学
Online ISSN : 2434-5393
Print ISSN : 2186-750X
原著論文
日本版修復的対話トーキングサークルと雑談会における参加者の不安低下に関する比較研究
梅崎 薫
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2020 年 10 巻 p. 16-25

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抄録

 健康な14名の学生を対象に、日本版修復的対話トーキングサークル(以下、トーキングサークル)と自由な雑談会に参加してもらい不安低下を比較する。学生を2群に分け、トーキングサークル参加の3か月後に雑談会に参加する7名をトーキングサークル先行群、雑談会の後にトーキングサークル参加する7名を雑談会先行群とし、クロスオーバースタディで比較する。トーキングサークルと雑談会の参加直前直後に心理テストSTAI(状態不安と特性不安)、参加前と参加一週間後に気分プロフィールテストPOMS2を実施する。両群の学生各7名の男女比・年齢に差はなかった。両群ともトーキングサークル参加で状態不安・特性不安の統計的有意な低下を認め、雑談会では特性不安の有意な低下を認めなかった。気分プロフィールPOMS2では両群とも差を認めなかった。統計解析ソフトはSPSS.21verである。トーキングサークルは1回の参加でも状況不安および特性不安を低下させる効果があると考えられる。

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© 2020 埼玉県立大学保健医療福祉科学学会
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