社会情報学
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原著論文
スマートフォン利用時間は直接的に学業成績と関連するのか―利用行動と心的傾向に着目した具体的な関連性の検討
三浦 將太
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2025 年 14 巻 2 号 p. 35-50

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抄録

本研究は, スマートフォン利用時間の増加により学業成績が悪化すると示唆する先行研究に対し, 利用時間と学業成績は直接的に関連するのか, それとも特定の利用行動や心的傾向を介して学業成績と関連するのかを明らかにすることを目的とした。千葉県の私立高校1・2年生 (n=549) が調査協力者であり, 未回答等による欠損値を除いたデータ (n=347) を最終的に分析に利用した。スマートフォン, X (旧Twitter), Instagram, Facebook, TikTok等のSNS, そしてLINEそれぞれの利用時間を, 実際の利用ログデータから確認・回答を求め, 分析に利用した。そのほか, スマートフォン依存傾向や同時利用傾向等, その他の利用行動の回答を求めた。学業成績は先行研究の多くが採用する自己申告成績ではなく, 実力テスト (国数英) の得点の確認・回答を求め, 分析に利用した。

分析の結果, スマートフォンおよびSNSの利用時間と学業成績の間に非常に弱い有意な負の相関が確認されたが, LINE利用時間との間には有意な相関は見られなかった。次にパス解析をしたところ, 各利用時間と学業成績の間に直接的な有意なパスは見られなかった。各利用時間はスマートフォン依存傾向を介し, 学業成績と間接的に負に関連していた。同時利用傾向も学業成績と直接的な有意なパスは確認されず, 学習時間を介して学業成績と間接的に負に関連していた。そのほか, 学習時のスマートフォン配置場所は同時利用傾向に対して有意な負のパスが見られ, セルフコントロールはスマートフォン依存傾向に対して有意な負のパスが確認された。本研究により, スマートフォン利用時間をはじめ, SNS利用時間やLINE利用時間は直接的に学業成績と関連しない可能性が示唆された。また, 同時利用傾向やスマートフォン依存傾向など特定の利用行動や心的傾向を介し, 学業成績と間接的に負に関連する可能性が示された。

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