2022 年 7 巻 p. 35-39
1970年代にNASA/DOEがSSPSの概念設計を行った.このシステムは,静止軌道上で常に太陽方向に太陽電池パネルを向け,マイクロ波ビーム放射器が地球上のレクテナを指向する形態であった.この間には,大電力送電可能なロータリージョイントが必要になる.しかしながら,大電力送電可能なロータリージョイントの製作が困難であった.以後は太陽電池パネルとマイクロ波アンテナが一体化した構造物が提案されている.今回,液体金属を用いたロータリージョイントについて検討した.GWクラスの直流電力を直接送電でき,発熱がわずかで,軽量かつ小型に製作できる可能性のあることが判ったので報告する.