抄録
細胞膜は、ドメイン構造(脂質ラフト構造)をとることにより、細胞の情報伝達機能を担っていることが知られている。本研究では、脂質ラフト中で重要な役割を果たしているコレステロールに着目し、酵素反応によって脂質ラフトの微細構造と膜流動性を制御することを試みた。濃度 5 mM、平均粒径 120 nm の一枚膜リポソームの希薄溶液を用い、X線小角散乱法(SAXS)により脂質ラフトの微細構造変化を観測した。得られた散乱プロファイルに基づいて、脂質二重膜の構造的特徴とコレステロール酵素反応の影響について議論した。