ピレン基で修飾したPdナノ粒子触媒の調製とアルキン部分水素化反応における選択性向上

抄録

近年アルキンの部分水素化反応では、鉛を用いたLindlar触媒の代替として有機修飾剤を用いた触媒が注目されている。本研究では、有機修飾剤としてピレンチオール誘導体を用い、カーボン担持ピレン基修飾Pdナノ粒子触媒の調製を行った。これをフェニルアセチレンの部分水素化反応に応用すると、一般的な有機修飾剤であるドデカンチオールを用いた場合と比較して、高選択的にスチレンが生成することを見出した。