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常行 真司
セッションID: 1Ba01
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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物質・材料研究において、実験データベースや計算機シミュレーションで得られる大量データの機械学習を用いて研究開発を行う、いわゆるマテリアルズインフォマティクスが注目されている。日本では、JSTさきがけやNIMSのMI2I等のプロジェクトで研究が進められている。本講演では、さきがけでの成果を中心に、この研究分野の現状を概観する。
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大場 史康
セッションID: 1Ba03
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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新物質の探索を目的として候補物質のスクリーニングを行う際、基礎物性のみならず、格子欠陥を精確に評価することが重要となる。我々は第一原理計算による半導体の基礎物性・格子欠陥特性の高精度予測のための手法開発と計算結果のデータベース化を進めており、これにより効率的なスクリーニングが可能になると考えている。本講演では、このような計算手法とデータ駆動での新物質探索について、窒化物半導体の例を中心に紹介する。
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溝口 照康, 清原 慎
セッションID: 1Ba05
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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構造の複雑さから,界面や表面のような格子欠陥の構造解析には膨大な労力と時間を要してきた.近年,機械学習を物質研究に利用する「マテリアルズインフォマティクス」が注目されている.本発表では,界面の構造解析を行うために機械学習を利用した成果について報告する.具体的には,1)機械学習による界面構造決定と,2)機械学習を用いたスペクトル解釈について触れる予定である.
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若林 裕助
セッションID: 1Ba08
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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表面や界面の構造を非破壊・非接触で測定できる手法として表面X線回折法があるが,その活用は逆空間の測定結果から実空間への変換の困難によって妨げられていた。物理的に妥当で,かつ実験結果をうまく再現できる表面構造を探索する,ベイズ推定による解析法を我々は開発した。この手法の有用性を,遷移金属酸化物エピタキシャル界面を例に紹介する。
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小野 寛太
セッションID: 1Ba10
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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表面科学計測には様々な手法が用いられているが、これらの計測手法における種々のパラメータ(計測時間や計測ポイントなど)
は熟練者の経験と勘に基づいて決定されていることが多く、最適化されていないことが多いのが現状である。われわれは機械学習手法を用いて、表面科学計測手法の最適化を目指した研究を進めている。講演では適応型実験計画と呼ばれる手法を用いたX線吸収スペクトル計測の最適化について議論する。
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小嗣 真人
セッションID: 1Ba12
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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近年,マテリアルズインフォマティクスの発展を背景に、情報科学を機能解析に取り入れる試みが活発化している。磁性材料の保磁力はモーターの発電効率を決定づける重要な機能であるが、保磁力解析の方法論はいまだ確立していない。本研究では「パーシステントホモロジー」を磁区構造に適用するとともに、主成分分析(PCA)による機械学習手法を併用することで、保磁力に寄与する因子の可視化を試みた。
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後藤 敬典
セッションID: 1Bp01
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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名越 正泰, 佐藤 馨
セッションID: 1Bp03
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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インレンズ二次電子検出器およびアウトレンズ二次電子検出器を備える低加速電圧SEMを用いて、検出する電子を制御することにより材料表面の情報(形状、導電性、組成など)を選択して抽出した。検出器の選択を含む二次電子像観察条件とSEM像コントラストとの関係を、検出する二次電子のエネルギーおよび角度分布により議論する。
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達 博, 吉川 英樹, 田沼 繁夫
セッションID: 1Bp05
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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二次電子を使った表面分析技術は数十年前に開発されたが、ナノ材料サンプルには適さない。この講演では、基板からの信号に埋もれた基板上のナノ物質情報を抽出する仮想基板法を紹介する。 仮想基板法は、従来の単色電子ビームの代わりに基板で生成した二次電子スペクトルを仮想プローブとして使用する。そのため従来のオージェ電子分光法で利用されるコアレベルのスペクトルは材料の特性評価における唯一の選択肢ではなくなる。
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関口 隆史, 揚村 寿英, 岩井 秀夫
セッションID: 1Bp08
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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我々は、アウトレンズ型走査電顕(SEM)用低エネルギー二次電子検出器を開発し、噴水検出器と名づけた。これを用いてSiCのpn接合を観察し、0から2 eVの二次電子ではp領域が暗く、それ以上の高エネルギーでは明るくなることを見出した。この結果と、p,n領域のスペクトルを比較して、二次電子がバンドの曲がり分だけシフトしていることを確認した。この手法により、新しいSEM観察法が開拓されることを期待する。
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橋本 哲, 櫻田 委大, 後藤 敬典, 田沼 繁夫, 永富 隆清
セッションID: 1Bp10
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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強度を絶対計測できるCMAにより得られたAlとCuの単結晶(100), (110), (111)の二次電子スペクトルの微細構造を解釈した。自由電子金属のAlでは、プラズモンの励起の寄与が主体で、結晶方位によらないものと考えられる。一方、貴金属のCuの微細構造には、バンド構造の分散関係が強く現れる空準位にバンド間遷移により励起された電子による寄与が大きく、結晶方位依存性を有するものと考えられる。
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田沼 繁夫, 篠塚 寛志, Powell Penn, Penn Dave
セッションID: 1Bp11
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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42種類の無機化合物における電子の非弾性平均自由行程を相対論的Pennアルゴリズを用いて50 eVから200keVの範囲で計算した。これらの物質のIMFPは拡張したBetheの式で記述することができた。さらに,我々が開発した一般式相対論的TPP-2M式と比較し,この式が十分の精度を持つことを確認した。
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篠塚 寛志, 吉川 英樹, 村上 諒, 仲村 和貴, 田中 博美, 吉原 一紘
セッションID: 1Bp12Y
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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XPSスペクトルの解析は、バックグラウンドの引き方など任意性があり、解析者によって答えがばらつきやすい。我々は新しい自動ピーク分離アルゴリズムを開発した。スペクトルに掛けるスムージング回数を変えることで様々な初期解を作り、active Shirley法に基づいてフィッティングを行う。得られた多数の解に情報量基準を使い妥当なピーク本数の解を選ぶ。結果、多くの実測スペクトルに対して良好な解が得られた。
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鈴木 峰晴, 長尾 浩子, 吉川 英樹
セッションID: 1Bp13
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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物材機構材料データプラットフォームセンターでは材料データバンクの構築に向けて,分析データの可読化・収集に着手している.生データ生成側にデータ形式に関する要求をすることのない”
Scheme on Read”方式で,広範囲の分析データの表現に活用できるよう,変換データはできる限り拘束条件を排した情報群で構造化している.講演では,実際の分析データへの適用例を紹介する.
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鈴木 淑男
セッションID: 1Ca01
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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強磁性金属から半導体にスピン偏極電子を注入するためトンネル接合の適用が検討されており、MgO障壁を用いることで、室温におけるシリコンへのスピン注入が実現されている。著者はMgO/Siの表面ポテンシャルの検討を行っており、これまでに、アニールにより界面分極強度が低減することを見出した。本研究はスピン注入特性との関係を検討し、トンネル障壁の設計について考察する。
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金子 俊郎, 中山 紀行, 舟生 重昭, 西村 正人, 勝田 良孝
セッションID: 1Ca02R
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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量子ドット(QD)フィルムは、青色LEDと組み合わせてバックライト光源とすることで、白色LED単体光源よりも優れた光学特性を実現し、液晶ディスプレイの色再現性を向上する機能性材料である。当社のQDフィルム開発初期品において、高温高湿信頼性試験後に光学特性が劣化する課題があった。本発表では、この光学特性劣化の因子を、QD粒子の化学組成、結晶構造、分散状態の観点で考察した結果を報告する。
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山宮 慎, 但木 大介, 馬 騰, 今井 裕司, 平野 愛弓, 庭野 道夫
セッションID: 1Ca03
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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松原 亮介, 羽生 大亮, 久保野 敦史
セッションID: 1Ca04Y
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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真空蒸着法による有機半導体薄膜成長において、薄膜の構造は吸着、脱離、拡散などの薄膜形成初期過程に大きく影響される。本研究では、非破壊かつ高感度な測定が可能な水晶振動子マイクロバランスを用いて、ペンタセン薄膜成長過程のin-situ解析を行った。吸着過程の速度論的な解析により、薄膜成長における重要な物理パラメータである分子の平均基板滞在時間を定量的に見積もることに成功した。
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平野 智暉, 中田 裕己, 山下 裕登, 李 韶賢, 川合 健太郎, 山村 和也, 有馬 健太
セッションID: 1Ca05S
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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我々は,水中で還元グラフェンシートと接触したGe表面が選択的にエッチングされることを見出した.そして,このグラフェン・アシストエッチングの基礎特性を明らかにしてきた.今回は,エッチング速度の向上を目指して,エッチング速度の溶液温度依存性を取得した.この実験結果を基にアレニウスプロットを描くことで,還元グラフェンシートとの接触により,系の活性化エネルギーが低下する様子を定量的に評価した.
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辻岡 強
セッションID: 1Ca06
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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フォトクロミック・ジアリールエテンのアモルファス膜表面は、光異性化によって得られた着色状態と消色状態で金属蒸気の堆積性が異なる。これは異性化に伴うガラス転移点Tgの大幅な変化が原因であり、低Tg表面ではMg、Pbなどのの金属種が堆積しない。この機能を用いれば、レーザー走査による異性化とマスクレス蒸着によって容易に微細な金属パターンを得ることが出来、エレクトロニクス分野への応用が期待される。
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狩野 諒, 菅 洋志, 新堀 俊一郎, 高橋 賢, 久保 利隆, 安藤 淳, 清水 哲夫, 宮脇 淳
セッションID: 1Ca09
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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増崎 貴
セッションID: 1Ca11
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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将来のエネルギー源として研究が進められている核融合では、磁力線の籠に閉じ込めた高温高密度プラズマ中で起きる核融合反応エネルギーが取り出される。磁力線の籠は真空容器内に形成されるが、周辺部の比較的低温のプラズマは真空容器壁などに接触する。本講演では、核融合研究において重要な課題の一つであるプラズマと壁の相互作用について概説する。またその中で、核融合装置におけるダスト研究についても紹介する。
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森村 亮太, 眞銅 雅子, 長田 昭義
セッションID: 1Ca13
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
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燃料電池の普及に伴う水素の需要拡大から、新たな水素製造技術について検討している。本研究では誘電体バリア放電(DBD)プラズマによって、メタンガスから水素生成を行っている。本報告ではバリア放電プラズマタイプを用いたメタンー水素改質特性について評価した結果について報告する。
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白川 遼, 臼井 英之, 三宅 洋平, 田川 雅人, 西山 和孝
セッションID: 1Ca14S
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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大気吸入型イオンエンジンは(ABIE)は、超低高度衛星の大気抵抗補償用の推進器として期待されており、高層大気を推進剤とし、電子サイクロトロン共鳴(ECR)によりプラズマ生成を行うイオンエンジンである。本研究ではPIC法によりABIE放電室内において発生するECR電子加熱及び、電離衝突を再現する数値計算ツールの開発に成功し、放電室内で実際に起こるECRの詳細な加熱過程やイオン、電子の分布を得た。
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宮田 耕充
セッションID: 1Cp01
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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二次元物質の大面積な単結晶や多結晶薄膜、および新しい機能を持つ新規二次元ヘテロ構造の実現などの観点から、化学気相成長に関する研究が近年急速に進展してきている。本発表では、層状カルコゲナイドの原子層とその面内ヘテロ構造を中心に、酸化物原料や有機金属原料を用いた化学気相成長の最近の研究成果について報告する。
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日比野 祐介, 石原 聖也, 小柳 有矢, 澤本 直美, 松浦 賢太郎, 坂本 拓郎, 濱田 昌也, 若林 整, 小椋 厚志
セッションID: 1Cp03
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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近年、薄膜領域における電気特性や特有の新規的物性から注目を集める2次元層状物質だが、スパッタ法を用いた作製においては、これまで基板表面・成膜条件・成長した薄膜の条件などにより薄膜に対し様々な影響を及ぼすことが報告されてきている。これまで我々は層状物質、特に遷移金属ダイカルコゲナイドのスパッタ成長における各条件への依存性などを明らかにしてきた。本発表ではそれらの結果に関して発表・議論する。
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北浦 良
セッションID: 1Cp05
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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本講演の主題は、分子線エピタキシー(MBE)法を用いた遷移金属ダイカルコゲナイド(TMD)原子層の結晶成長である。原子層の結晶成長では、大面積、単結晶、層数制御を実現した結晶成長が望まれるが、MBE法がどの点で期待できるか、現状はどこまでできるのか?などについて他の方法にも触れつつ議論したい。
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島田 敏宏, 上原 史也, 後藤 真菜美, 田村 貴大, 柳瀬 隆, 長浜 太郎
セッションID: 1Cp08
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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MoS
2のCVD成長と成長した物質の構造・欠陥の解析について報告する。溶液合成したFeOナノ粒子を基板に塗布してからCVD成長を行うと、MoS
2のナノチューブを得ることができる。TEM観察から、構造はarmchair型であった。成長にはFeOナノ粒子の突起が重要な役割を果たしている。また、単層膜のさまざまな環境中でのアニールにより欠陥・不純物を制御できることがわかった。
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日比野 浩樹
セッションID: 1Cp10
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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我々は、グラフェンなどの2次元層状物質とそれらのヘテロ構造の結晶成長機構を、主に、低エネルギー電子顕微鏡(LEEM)を用いて調べてきた。本講演では、金属表面でのグラフェンの析出をLEEMによりその場観察した結果を中心に、これまでの研究をレビューする。
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斉木 幸一朗
セッションID: 1Cp12
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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グラフェンの化学気相成長(CVD)は高品質大面積の試料作製の最有力な手法であるが,その最適化は事後観察による成長条件のフィードバックによるため、膨大な実験の蓄積が必要である.われわれはグラフェンの成長をリアルタイム観察できる熱放射顕微鏡を開発した.この手法を用いると各種パラメータが成長に与える影響を瞬時に知ることができる。講演では当手法を用いた成長機構の解明とそれに基づく制御の例を紹介する。
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玉田 薫
セッションID: 1Ep01
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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渡辺 美代子
セッションID: 1Ep02
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
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これまで、科学技術は男女をはじめとする多様性を要因として研究することがあまりありませんでした。しかし、シートベルトや創薬の研究開発において、社会的効果を追求するためには多様性が重要な要因となっていることが最近の研究でわかってきました。つまり、多様性を重視することで、これまでにない科学技術の成果をあげることができるようになったのです。具体的な事例を紹介しながら、最近の研究成果を紹介します。
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川合 眞紀
セッションID: 1Ep03
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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超高真空環境は,基準としての清浄表面の確保,表面化学種を同定するために用いられる昇温脱離法の実現などに必須であり,固液界面や液液界面の研究では,界面の電子状態などの情報を得るために,作動排気の技術を駆使して電子分光を利用するなど,真空技術が不可欠である.さらに,一分子測定の際には,超高真空,極低温中で分子を観測し,磁場を印加してスピン観測をするなど,実験環境を整えて達成できる科学研究を紹介する.
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清水 智子, クスタンセ オスカル
セッションID: 1Ep08
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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原子間力顕微鏡(AFM)の高解像度イメージングと力分光を用いて、有機分子の吸着構造を解析した。従来のカンチレバーを搭載したAFMでは、アナターゼ酸化チタンに吸着したフラーレンとペンタセンの構造を明らかにした。石英振動子を元にしたセンサーを用いたAFMでは、銀表面とNaCl薄膜に吸着したポルフィセン分子の構造変化を捉えることに成功した。それぞれの測定法のメリット・デメリットも議論する。
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赤井 恵
セッションID: 1Ep09
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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高密度でランダムなSWNT/ POM複合ネットワークは、神経細胞の発火に似た自然スパイクを生成する。多電荷を蓄積することができるPOM分子のネットワークのモデル計算は実験のスパイクを良く複製した。我々はモデルとなった多重還元による単一POM分子のコンダクタンスの揺らぎを実験的に観察することにも成功した。SWNT / POMネットワークは、次世代人工知能デバイスコンポーネントになる可能性が非常に高い
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福田 めぐみ, 鈴木 茂
セッションID: 1Ep10
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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シランカップリング剤を水溶液に希釈し材料の表面改質を行う場合、その界面には材料表面の水酸基と電荷、有機シラン分子の水酸基と反応性官能基の電荷、そして溶媒の水が存在する。この混沌の中、有機シラン分子がどのように材料表面に引き寄せられるのかをゼータ電位測定により明らかにする。そして金属酸化物の組成が与える表面改質への影響についても報告する。
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芦川 直子
セッションID: 1Ep11
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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核融合プラズマ装置では、ワーキングガスである水素プラズマ曝露によりプラズマ対向壁へ水素が蓄積する。この残留水素が金属材料から再放出する現象(壁リサイクリング)や透過現象がプラズマ運転中に生じるため、水素の全量分析と共に深さ方向分析も重要であつ。特に組成もしくは構造特性が乱れた材料への保持が問題となる。講演会では、核融合プラズマ曝露後の各種水素分析、およびそれらの問題点について述べる。
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二木 かおり, 佐藤 一平, 田村 伸征, 古宮 直季, 高橋 慧
セッションID: 1Ep12Y
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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X線を照射すると光電子が放出する。光電子が放出・伝搬する過程でポテンシャルが変化し、プラズモンが誘起され、光電子はエネルギーをロスする。多重散乱法は、光電子の挙動を近似なく扱うことにたけている。多重散乱法をもとに、X線照射により生じるプラズモンピークの解析を行った。これを報告する。
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服部 梓, 林 慶一郎, 山中 天志, 川本 大喜, 田中 秀和
セッションID: 1Ep13Y
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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強相関電子系酸化物NdNiO
3は、金属絶縁体転移(MIT)に伴い巨大な抵抗変化を示す。強相関電子系酸化物ではMIT過程で電子相分離現象が見られ、ナノ構造中に電子相を閉じ込めることで電子相の物性が明らかにされてきた。最近ニッケル酸化物でも相分離現象が報告されており、我々は線幅を50-100 nmと制御したナノ細線構造を創製し、電気伝導特性を行いナノスケールの電子相のMIT特性を調べた。
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馬渕 拓也, 桜井 充, 神谷 潤一郎
セッションID: 1Fa01
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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神谷 潤一郎
セッションID: 1Fa02
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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大強度陽子加速器J-PARCの3GeVシンクロトロンではターボ分子ポンプを主排気系のポンプとしてこれまで10年にわたり運転を行ってきた。本学会では、ターボ分子ポンプの選定思想、運転における実績、トラブルと対策、ターボ分子ポンプを軸としてさらなる高真空を目指した取り組みについて発表する。
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末次 祐介, 柴田 恭, 石橋 拓弥, 白井 満, 照井 真司, 金澤 健一, 久松 広美
セッションID: 1Fa03
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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KEKの大型電子・陽電子衝突型加速器「SuperKEKB」は、2018年2月から本格的な衝突実験(Phase-2運転)を開始した。新設された陽電子ダンピングリング(DR)、および粒子測定器等を加えた主リング(MR)の真空システムは運転開始後ほぼ順調に機能している。本講演では、Phase-2運転での状況を中心に、SuperKEKB真空システムの現状を報告する。
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齋藤 政伸
セッションID: 1Fa04
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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ドライ真空ポンプによるチャンバ排気時間を予測する場合、事前に測定された排気性能曲線(吸気圧-排気速度曲線)を使用して算出する。しかし、大気圧状態のチャンバからの真空排気では、ポンプ内部に対し導入されるガス量は動的に変化するため、事前の排気性能測定では捉えられない排気性能の変化があるのではないかと推定した。このような動的な排気性能変化を仮定した排気時間予測を行い、排気時間予測精度の向上を目指す。
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武井 良憲, 吉田 肇, 新井 健太, 寺田 聡一, 尾藤 洋一, 小畠 時彦
セッションID: 1Fa05Y
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
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圧力
p は屈折率 (
n-1) に比例する。屈折率はファブリ・ペロ共振器を用いることでレーザの共振周波数から計測可能である。周波数計測に基づくため、小さな不確かさで広い範囲の圧力計測が可能である。本研究では1 Pa から 100 kPa の圧力範囲を対象に、計測システムを開発した。本発表では、計測の原理、実験系の概要、本手法で計測された屈折率(
n-1)と市販品で計測された圧力
p の直線性に関して発表する。
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新井 健太
セッションID: 1Fa06
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
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真空計に関わる用語を規定しているISO 3529-3が制定以来約30年ぶりに2014年に改定された。日本表面真空学会規格標準化委員会では、日本真空工業会規格標準委員会とともに、JIS原案作成委員会を組織し、対応JISであるJIS Z 8126-3「真空技術―用語―第3部:真空計及び関連用語」の改定作業を進めた。国内の状況を踏まえるなど、JIS改正の際に議論になった点を中心に、改正作業について報告する。
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谷本 育律, 金 秀光, 山本 将博, 宮島 司, 内山 隆司, 野上 隆史, 本田 融
セッションID: 1Fa08
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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NEGコーティングは近年開発された真空ポンプの一種であり、1μm程度のNEG材を装置内壁に製膜してゲッターポンプとして機能させる画期的な真空技術である。Ti-Zr-VのNEG材が広く普及しており、180oCでの活性化によって、高い排気作用、低い光刺激脱離特性や2次電子放出特性が得られる。講演ではCERNでの開発経緯や加速器分野での応用例に加え、高性能化や応用拡大に向けた最近の進展について解説する。
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菊地 貴司, 宮澤 徹也, 西口 宏, 間瀬 一彦
セッションID: 1Fa10
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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我々はICF203フランジ、パイプ、底板、9枚の仕切板、支板から構成される真空容器の内面に無酸素Pd/Tiを成膜した非蒸発型ゲッター(NEG)ポンプを開発した。本NEGポンプは150℃で12時間ベークすることにより活性化でき、水素に対する初期排気速度は約670L/s、一酸化炭素に対する初期排気速度は約880L/sであった。また、大気導入と活性化を9回繰り返しても排気速度が低下しないことを確認した。
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宮澤 徹也, 狩野 悠, 中山 泰生, 小澤 健一, 菊地 貴司, 間瀬 一彦
セッションID: 1Fa11S
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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我々は大気曝露と活性化を繰り返しても排気性能が低下せず、活性化温度が150℃程度と低い新しい非蒸発型ゲッター(無酸素パラジウム/チタン)コーティングを開発した。しかし、本コーティングには大気曝露によってパラジウム表面が炭素で汚染されると排気性能が低下するという問題があった。我々は1.3×10
-4Paの酸素を導入しながらベークすることで、炭素汚染を除去し、排気性能を数倍改善したので報告する。
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宮澤 徹也, 間瀬 一彦, 菊地 貴司, 伊賀 敏治, 小山 高広
セッションID: 1Fa12
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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ステンレス製真空容器の内面に超高真空昇華法によりPdあるいはPd/Tiを成膜し、無コートの場合、Pdコートした場合でベークしないときの全圧、分圧曲線を測定した。その結果Pdコートの場合の方が1桁圧力が低くなること、窒素ベントを繰り返しても同様の結果となること、Pdコートした場合は水が早く排気されることがわかった。Pd/Tiコートした容器は150℃、3時間のベークで10
-8Pa台に到達した。
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新井 豊子
セッションID: 1Fp01
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/19
会議録・要旨集
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FM-AFMは、探針試料間に働く保存力を周波数変化として、非保存力をカンチレバーの力学的エネルギーの散逸として検出できる。近年、ジュール熱散逸と静電引力の関係から表面抵抗を概算できること、FM-AFM像では表面原子が静止して観察されても、エネルギー散逸から、表面原子は移動・戻りを繰り返している場合があることを明らかにした。これらを例にFM-AFMで測定されるエネルギー散逸を解説する。
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