宇宙技術
Online ISSN : 1347-3832
ISSN-L : 1347-3832
インフレータブル構造用の光硬化膜の硬化特性
角田 博明仙北谷 由美
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2003 年 2 巻 p. 17-18

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抄録

加熱硬化型の宇宙インフレータブル構造は硬化時に,また熱可塑樹脂を用いた冷却硬化型では樹脂溶融時に加熱する必要があるため,電力などのエネルギが必要である.これに対して,紫外線硬化型の宇宙インフレータブル構造は,太陽光の照射による硬化が可能なので,大形な宇宙インフレータブル構造を電力等のエネルギを使わずに硬化させることができる.しかし,紫外線硬化型では太陽光のスペクトラムのうち250〜380 nmの波長を利用しているに過ぎず,紫外線以外の波長領域を利用できれば,硬化を効率良く行うことができる.本稿では,太陽光スペクトラムの中で,紫外線より放射照度が大きな波長域(380 nm以上の可視光線)を使って硬化させる光硬化型の膜材料について,試験片による硬化実験から硬化特性を明らかにする.

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© 2003 The Japan Society for Aeronautical and Space Sciences
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