聖マリアンナ医科大学雑誌
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原著
焦点てんかん患者におけるペランパネル内服治療の有効性と血中濃度との相関ならびに至適血中濃度の検討
岩﨑 俊之
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2022 年 49 巻 4 号 p. 127-134

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抄録

目的:2年間にわたるフォローアップ中のてんかん患者において,ペランパネル(PER)の臨床上の有効性と血中濃度の相関を評価し,至適範囲について検討する。
方法:46人の焦点てんかん患者(24.7±9.3歳)を抽出し,PER最高血中濃度を5点(維持量到達直後と,6か月,1年,1年半,2年後)で測定した。うち18例の患者は,PERに酵素誘導型抗てんかん薬(カルバマゼピン,フェノバルビタール,フェニトイン,トピラマート)を併用した。PERの有効性は,採血と同時に発作頻度減少率で評価した。患者は,有効群(減少率の平均≧50%)と非有効群(<50%)に分類した。
結果:酵素誘導型を併用しなかった場合に,投与量と血中濃度は正の相関を示した(r=0.388)が,全患者と併用した場合では,相関しなかった(r=0.247, 0.326)。血中濃度と臨床的な有効性は,全ての場合で正の相関を認めなかった。全ての患者の場合と酵素誘導型を併用した場合,有効群と非有効群の血中濃度は,有意に異なっていた(p=0.007, 0.041)。オプティマルレンジは,有効な場合の平均と標準偏差に基づいて500–530 ng/mL,併用した場合の範囲は420–600 ng/mLであった。
結語:全患者と酵素誘導型を併用した場合における共通範囲より,治療的指標となるPERオプティマルレンジとして,500–600 ng/mLを推奨する。

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© 2022 聖マリアンナ医科大学医学会
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