膵臓
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〔特集〕「急性膵炎診療のガイドライン」をめぐって
急性膵炎の診断と治療―「急性膵炎診療のガイドライン」を中心に―
平田 公一木村 康利信岡 隆幸大島 秀紀真弓 俊彦吉田 雅博高田 忠敬
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2006 年 21 巻 6 号 p. 471-478

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抄録
本邦の急性膵炎の診断・治療成績は国際比較において優秀とされてきたが,その基盤となる背景には重症例に対する高度集中治療法施行の普及と適切な診断のもとでの妥当な治療方針の立案とその実施が十分になされている点にある.さらなるブレイクスルーを図る目的を含めた2003年のガイドラインの発刊によって,国内の隅々までの上記医療の普及に努力が払われたことにより,均質化した医療体制の構築が図られ,さらなる治療成績の向上が伺われるに至っていると考えられる.そして間もなく,ガイドライン発刊後4年を経ようとしており,現在改訂へ向けて意見の収集や内容の充実を図る検討がなされている.本邦の現状のシステムに対し何を問いかけ,信頼の高い安定した急性膵炎医療体制作りには何が大切か,の問題点を抽出し,前向きに改訂へと尽力しており,それを支える基本理念を紹介した.
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© 2006 日本膵臓学会
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