日本海水学会誌
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多段フラツシュ蒸発装置の経済的考察
多段フラツシユ蒸発法に関する研究 (第2報)
石川 哲三
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1965 年 19 巻 2 号 p. 98-106

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抄録
海水から淡水を製造する多段フラツシユ蒸発装置について, 装置の最適化に関する諸項を解析し, 最適条件を試算した.
その結果,
(1) 淡水コストと変動因子 (段数と蒸発率) との関係は (14) 式で示される.
(2) 最適装置の段数および蒸発率は与えられる出力条件およびエネルギー条件に対応して変化する, その関係を一般化すれば (15) 式となる.
(3) 多段フラツシユ型蒸発装置の最適条件は試算条件の具体化 (表-3) によつて (15') 式から求められ, 造水規模を日産1,000~100,000トン, 熱源蒸汽単価を100~1,000円/トン, 所要動力の単価を3円/KWHの範囲とするとき, 最適段数, 最適蒸発率, 最適平均管端温度差および最適熱源蒸汽消費率はそれぞれつぎの関係式で示される.
No=0.16・C20.5・E0.158[-]
τo=1920・C2-0.5・E-0.129 [kg/m2h]
γmo=375・C2-0.5・E-0.158・{exp (0.88/E0.029)-1}-1[℃]
Fo=0.0181+0.0332・γmo[kg加熱蒸気/kg淡水]
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