日本海水学会誌
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アゾメチンHを用いる海水および製塩試料中のホウ素のフローインジェクション分析
西岡 洋佐井 規雄熊谷 哲永広 徹上杉 勝弥
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1992 年 46 巻 6 号 p. 391-396

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抄録
本法ではキャリアー, 試薬溶液 (0.5%AzH溶液+12%酢酸アンモニウム) の流速を共に0.71ml/min に設定し, 測定波長を415nm, 試料注入量を250μl, 反応コイル長を10mとした条件で1時間当たり30試料の分析が可能であった. また, 空試験値を差し引いた検量線は原点を通る良好な直線性を示し, 検出限界は0.017mg/l,定量下限は0.057mg/lであった.ホウ素濃度10mg/lの試料を用いて10回の繰返し実験を行った結果, その変動係数は0.4%以下であり, 回収率はほぼ100%であった.本システムで海水, 食塩, かん水, およびにがり中のホウ素が迅速で精度良く定量できることを認めた.
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