日本海水学会誌
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負の二次イオン測定による食塩中の微量成分の定量
二次イオン質量分析法による食塩中の微量成分に関する研究(第2報)
党 弘之有田 正俊
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1993 年 47 巻 1 号 p. 30-34

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抄録
SIMSを食塩中の微量成分の分析に応用することを目的に, 一次イオンにCs+を用いて負の二次イオンを検出する方法を検討し, 次の結果を得た.
1)塩化ナトリウムマトリックスおよび海塩成分の二次イオン種とその相対イオン強度を明らかにした.
2)相対二次イオン強度はハロゲン元素, 炭素, 酸素, リンおよびイオウが大きかった.
3)検出限界は相対イオン強度の大きい元素が低い値を示した.
4)フッ素, 臭素, ヨウ素およびリンの定量分析を検量線法で行った結果, SIMSの分析値は従来法と大きな差はなく, フッ素, ヨウ素およびリンはイオンクロマトグラフ法で検出不可能であった濃度においても測定することができた.
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