日本海水学会誌
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タピオカの物性に及ぼす共存物質および浸漬温度の影響
沼田 貴美子倉田 忠男市村 憲司
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2007 年 61 巻 4 号 p. 230-234

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抄録

タピオカゲルをアルカリ金属塩類や糖類の水溶液中に浸漬した場合, タピオカゲルの物性にその共存物質や浸漬温度がどのような影響を及ぼすのかを明らかにすることを目的に研究した. アルカリ金属塩類および糖類の1Mの水溶液中に10, 20, 30℃の3段階の温度条件でタピオカパールを24時間浸漬した場合の物性と体積を測定した. タピオカゲルの水和現象およびその理論的解析については動的水和数の理論を利用して検討した. その結果, 浸漬水溶液の共存物質の動的水和数の値が大きいものほどタピオカゲルは硬くなり, 逆に体積は小さい傾向を示した. 浸漬温度でも異なる傾向を示した. タピオカゲルの物性には塩類や糖類の共存物質および浸漬温度が影響することが認められた.

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