抄録
科学技術の方法によって社会的な価値を実現するために構成型研究が民間企業、公的研究機関、大学で行われている。シンセシオロジー誌は構成型研究のプロセスと成果を記述する学術論文誌として刊行されたが、編集委員会は著者に対して論文の中で研究のシナリオを記述することを要請してきた。この論文では分析型研究と対比して構成型研究の属性を考察し、またシナリオがもっている構造と性質を明らかにする。その上で、シンセシオロジー誌にこれまで掲載された論文を調査して、シナリオは構成型研究において中心的役割を果たし、それを科学技術の言葉で表現することが可能であることを示す。