抄録
2011年の東日本大震災に伴う、東京電力福島第一原子力発電所からの放射性物質漏えい事故に伴い、産総研では除染技術の研究開発を進めた。その課題の緊急性から、研究開発は極めて短期間に達成することが求められた。例として、プルシアンブルー(PB)ナノ粒子を利用した汚染焼却灰の除染技術を挙げ、その推進方法を紹介する。PBナノ粒子の構造制御による放射性セシウム吸着材としての最適化、材料を粒状体等製品として利用できる形にする成型、汚染灰からの放射性セシウムの抽出法等、技術全体を一貫して開発した。この全体的な開発の短期的な実現は、材料研究者、計算科学研究者、地質研究者等に加え、各企業との一体的な連携により達成できた。