Synthesiology
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研究論文
最表面原子層を分析する光電子分光装置EUPS の開発
—レーザー生成プラズマ光源の実用化技術開発とEUPSが見せる材料最表面の魅力 —
富江 敏尚石塚 知明
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2016 年 9 巻 4 号 p. 216-234

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抄録

レーザープラズマ光源の最有望応用技術として極端紫外光励起光電子分光法、EUPS、の原理を考案してから、4半世紀が過ぎた。最表面原子層の超微量汚染の検出、バンド曲がり、表面のキャリア密度の評価、導電率の評価等、他の手法では困難な分析がEUPSで可能になっており、触媒活性との良い相関が得られるなど、材料の有用な分析手段になっている。ユーザーの課題解決のために生まれた分析法が多く、ユーザーによりEUPSが高度化されたと言える。EUPSの着想に至るまでの経緯、実用装置にするための要素技術の選定と構成、従来の光電子分光にはない新たな分析法を可能にしたのはEUPSのどのような特徴によるか、などを記述した。

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© 2016 国立研究開発人 産業技術総合研究所
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