抄録
トヨタ自動車株式会社は世界最大級の自動車メーカーであり、日本で最も成功している製造業であるといっても過言ではないであろう。技術的には世界に先駆けてハイブリッド自動車を実用化するなど、社会のあるべき姿をにらみながら、従来の自動車という概念にとらわれずに新しい技術の社会への導入を行っている企業である。自動車に関係しない技術はないといわれるほど自動車は様々な技術の集合体であり、豊田中央研究所を含めたトヨタグループ自動車全体の技術の開発を統括しているのが同社の技術統括部である。その技術統括部の梅山部長にインタビューを行い、トヨタ自動車における基礎研究から製品化までの流れや、『シンセシオロジー』に対する期待などの話をうかがった。