抄録
製品化あるいは事業化のための研究開発はその目標達成のために必要な要素技術を統合していくアプローチがとられるのに対し、基礎研究は知的好奇心を原動力として進められることが多い。一方、公的資金による研究開発では民間企業としては実施できないような基礎的・基盤的研究を行うことが期待されるとともに、公共の益になる成果を出して社会にイノベーションを起こすことが期待されています。発刊5周年を機に関係する有識者の方々にお集まりいただき、こういった期待を持たれている基礎的・基盤的研究をどのように進めるべきか、そしてSynthesiology が取り組んできた構成的アプローチの意義やその可能性、さらに今後の科学・技術・イノベーション推進の方向性を議論いただきました。