抄録
自動車排ガス浄化触媒Pt–Rh/CeO2/Al2O3の水熱合成に成功し, 化学的・物理的特性ならびに触媒活性を評価した. 比較として, 従来の含浸法によりPt–Rh/CeO2/Al2O3を合成した. 水熱合成したPt–Rh/CeO2/Al2O3は, 整列したナノ粒子で形成された中空CeO2のナノロッドから成っており, PtとRhが選択的にCeO2表面に担持されていた. 水熱合成した触媒のNOとC3H6の転化率が50%となるlight-off温度は, 含浸法による合成品と同等であった. 一方で, 水熱合成品のCOの転化率は, 含浸法による合成品よりも高い触媒活性を示した. 水熱合成品の高い触媒活性は, 含浸法による合成品よりもPtとRhの分散度が高いためと考えられる.