大気汚染学会誌
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二酸化硫黄とcis-2-ブテンの光化学反応に関する研究 (第3報)
カルボニル化合物の生成について
鈴木 伸堀内 宣利安藤 亘
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1982 年 17 巻 3 号 p. 169-176

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抄録

SO2-cis-2-ブテン系およびSO2-cis-2-ブテン-O2系の光化学反応よりtrans-2-ブテン, 1-ブテン, SO3, CO, エアロゾルとカルボニル化合物が生成される。
本報はこのカルボニル化合物 (エチルメチルケトン, アセトアルデヒド, n-ブチルアルデヒド, プロピオンアルデヒド, ホルムアルデヒド) が酸素の有無による影響, あるいは反応体 (SO2, cis-2-ブテン, O2) の初期濃度変化による生成量変化について検討した。
エチルメチルケトンとアセトアルデヒドはn-ブチルアルデヒド, プロピオンアルデヒド, ホルムアルデヒドより生成量が多い。
O2存在系の方がO2存在しない系よりカルボニル化合物の生成量が多い。
SO2-cis-2-ブテン (-O2) 系の光化学反応より生成されるカルボニル化合物は3SO2cis-2-ブテンとの反応中間体やこれにO2の加わった反応中間体から生成されたと推定した。

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