ソ連における一般産業用サイクロン分離器について (第1報)

抄録

ソ連におけるサイクロン分離器の基礎理論及び実用的応用の研究に関する論文は, 多種多様に亘り発表されているが, それらの内容が余り知られてをらず, しかもその論文内容に難解な部分もあり, 一般に馴染みずらく, 認識が薄いように思われる。そこで筆者は, ソ連におけるサイクロン分離器の流体力学的および粉体工学的な基礎理論を踏まえて, 種々な形式および運転条件を含めて, 3回程でその紹介を試みる。
第1報は噴霧乾燥機 (1966年) の書籍のなかのサイクロン分離器の個所を抜萃し, Нииогаз-系サイクロン分離器の一例およびマルチサイクロンとして用いる反転流型案内羽根付軸流サイクロンの羽根角度及びその枚数が捕集率, 圧力損失即及ぼす効果, 更に部分捕集率に関する理論式の紹介およびその理論式の問題点について触れた。