大気汚染学会誌
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接地気層中での線源からの乱流拡散の解析
河野 仁伊藤 昭三
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1985 年 20 巻 5 号 p. 367-377

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抄録
地上の線源からの拡散実験データをフィックス型拡散方程式の解析解を使って解析した。その中で鉛直方向の拡散係数を風下距離の関数ととるか高さの関数ととるかという問題と風速のシアを入れるかどうかという問題について検討を行い, 次の結果を得た。
(1) 地上の線源からの拡散については鉛直拡散係数を高さの関数と近似した予測精度は風下距離の関数と近似した予測精度を上まわらない。
(2) 風のシア効果をとり入れた予測精度は風のシア効果を無視し, 拡散領域の平均移流速度を与えて計算した予測精度を上まわらない。
(3) 拡散領域の平均移流速度を設定し, 拡散係数は風下距離の関数としたWaltersの解の型が十分実用に適している。
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© 大気環境学会
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