抄録
1984年11月の1ヵ月間, 山岳地域である大台ヶ原にて雨水のpH, E. C. およびイオン成分を測定した. 雨水のp Hは4, 32-5.15 (平均値4.67), E. C. は6.45-55.2 (平均値14.79) μS/cmであった。
雨水中の主要なイオン成分であるSO42-, NO3-, NH4+, Ca2+濃度 (平均値) は各々1.45, 0.53, 0.05, 0.21μg/mlであった。
大台ケ原の雨水中のイオン組成は奈良における平均的な後続雨水にほぼ近似していた。
大台ケ原においては, 雨水中のCl-/Na+ (当量組成比) は海水組成に非常に近い値を示し, また, 雨水中のNH4+濃度は都市部に比べてはるかに低濃度であった。
降下ばいじんのNH4+, Ca2+, NO3-成分の降下量は地域差が顕著に現われ, 山岳地域の指標になりうるものと考えられた。