大気汚染学会誌
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着生地衣植物を用いた改良IAP法による大気汚染の評価
中川 吉弘小林 禧樹
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1990 年 25 巻 4 号 p. 233-241

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抄録

着生植物として蘇苔植物と地衣植物の両植物を調査対象とし, それらの生育分布をもとに大気汚染地図としてあらわすDeSlooverらによって提唱された大気清浄度指数 (IAP) 法の改良を図った。すなわち, 調査対象を地衣植物に絞り, 彼らの生態指数 (共存する着生植物の種類数の全調査地点を通じた平均値) の代わりに, 種ごとに一定の評価点 (Ti) を与えることで, 調査地域のとり方により生態指数が変動するという問題点の解決を図り, そのことにより, 他地域との比較を可能にした。そしてこの方法により, 日本海側を除く兵庫県全域のIAP値を算出し, 汚染地図を作成した。

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