大気環境学会誌
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缶詰工場から排出される臭気の吸収法による除去
矢野 壽人橋本 修左米村 惣太郎佐藤 弘正田 誠
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1997 年 32 巻 5 号 p. 383-391

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抄録

魚肉缶詰工場の臭気対策を計画するにあたり, 臭気調査を行うとともに薬液吸収法と薬液酸化法を組み合わせた吸収法による脱臭実験を行い, 適用の可能性を検討した。臭気の主要発生源は蒸煮 (クッカー), 煮汁除去, 荒仕上げ工程で, 臭気濃度はクッカー蒸気が18,000, 荒仕上げ室内臭気が7, 500を示し, かなり強い煮魚臭であった。クッカー蒸気の主要悪臭成分はトリメチルアミンとメチルメルカプタン, 荒仕上げ室内臭気の主要悪臭成分はトリメチルアミンと推測された。
また, 脱臭実験の結果, 処理ガスの臭気濃度は70~310となり, 適用が可能であることが判明した。

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