太成学院大学紀要
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評価基準表を用いたフィールドワークの評価方法の改善
観光地域研究を例にして
猪池 雅憲
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研究報告書・技術報告書 オープンアクセス

2013 年 15 巻 p. 29-35

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抄録
現行によるフィールドワークの評価方法は,事後のレポート,課題提出などを基に採点している。この講義の重要点はフィールドワーク時における行動を通じて,自ら学ぶ姿勢を学生生活に反映してもらいたいことにある。事後レポート,課題を中心とした評価では,教員が学生に求めていることを講義とフィールドワークだけでは充分に周知させられない現状がある。フィールドワーク時の評価を文書で提示することで,自ら学ぶ姿勢の部分を評価できる仕組みづくりを構築できるのではと考えた。そこで,今年度試行的にルーブリックの概念の一部を活用し評価基準表を作成し実施した。その結果,学生にとってフィールドワークの目的が評価基準表で示されることで,評価されるにはどのような行動をすれば良いのかがよりわかるようになり,随時目的を確認できる。また,評価基準表によって採点されることで,到達目標を達成するように評価の上位を目指す姿勢が現れた。よって,評価基準表を提示することは,フィールドワークを進めていく上で重要な指針となり,コンセプト固めにもなった。また,学生はフィールドワークの目的を逐一確認しながら作業を実行できる。評価基準表は取り組むべきことが理解でき,双方向に利点をもたらすものとなった。
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