太成学院大学紀要
Online ISSN : 2423-8945
Print ISSN : 1349-0966
ISSN-L : 1349-0966
臨床心理士の資格をもつ教師の活動をめぐって(5)
―困難事例への対応―
河合 篤史大久保 敏昭石田 千晶
著者情報
研究報告書・技術報告書 認証あり

2020 年 22 巻 p. 23-31

詳細
抄録

本研究は,2019年の日本心理臨床学会第38回大会における自主シンポジウムを基に,臨床心理士の資格をもつ教師の活動の可能性を明らかにすることを目的とした。シリーズ5回目となる本年度は「困難事例への対応」をテーマに,困難事例をリフレクション(省察)することを通して議論をした。その結果,教師が臨床心理学を学ぶことによって,子どもの行動の背景にある心理を想像し,それを言語化しながら,関係性の中で指導ではなく共に考える姿勢が生み出されたことが明らかになった。また,困難事例の対応には,包括的なアセスメント,チームアプローチ,保護者との連携協働,教室内でできる予防・対応策の準備が重要であることなどが明らかになった。

著者関連情報
© 2020 太成学院大学
前の記事 次の記事
feedback
Top