2010 年 24 巻 1 号 p. 30-34
要旨:総胆管結石症の治療には,内視鏡的治療を施行している.乳頭の前処置には,内視鏡的乳頭切開術を施行している.10mm未満の結石では,採石バスケット鉗子を用いて結石を除去しているが,10mm以上の結石症例や多数結石例では,砕石バスケット鉗子を用いて,結石を破砕し除去する.以上の手技で当科では約95%の症例で結石除去は可能である.残りの約5%の症例ではESWLやEHLなどを併用して除去している.結石除去後は,胆管炎予防のために7Fr胆管ステントを留置して終了している.術後は,絶飲食とし,血液検査などを行う.膵炎,胆管炎,穿孔などの偶発症を併発したときには注意深い経過観察が必要である.