胆道
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教育セミナー
ICG蛍光法による術中胆道造影と肝癌手術診断法の開発
石沢 武彰万代 恭嗣國土 典宏
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2010 年 24 巻 4 号 p. 544-548

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抄録
要旨:Indocyanine green(ICG)を胆管内あるいは静脈内に投与し,胆汁中のICGを赤外観察カメラで画像化することにより,術中胆道造影を行うことができる.また,術前肝機能検査のために静注されたICGが肝細胞癌組織,あるいは腫瘍に圧排された非癌部肝組織にうっ滞する現象を利用し,蛍光法を用いて肝癌を同定することが可能である.ICG蛍光法は非常に簡便であり,手術中に肝外胆管の走行を確認したり,肝表面や離断面,あるいは切除標本割面を観察して小さな肝癌を同定したりするために有効である.今後,本法は視触診の限定された腹腔鏡手術における胆管および肝癌のナビゲーション技術として発展することが期待される.
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© 2010 日本胆道学会
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