胆道
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原著
腹腔鏡下胆嚢摘出術前の胆道検査による胆道走向異常のスクリーニングの有用性と対処法の検討
倉田 昌直本田 五郎奥田 雄紀浩小林 信田畑 拓久来間 佐和子原 精一神澤 輝実
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2012 年 26 巻 5 号 p. 663-667

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抄録
要旨:胆道走向異常は区域以下の支配胆管が肝外の胆管や胆嚢,胆嚢管に直接流入するものと定義され,胆嚢摘出術の際に特に後区域枝が胆嚢に合流する形態や後区域枝に胆嚢管が合流する形態の時の損傷が問題となる.当院で5年間に腹腔鏡下胆嚢摘出術(Lap-C)前検査でMRCPなどによる胆道検査を行った506例を対象に,副肝管の有無ならびに胆管の走向,とりわけ南回りの後区域枝かどうかを検討した結果,40例(7.9%)に副肝管を認め,これら全例が南回りと考えられた.さらに40例中に後区域枝に胆嚢管が合流する形態を3例(0.6%),胆嚢管に合流する形態を1例(0.2%)認めた.いずれも術前に副肝管の走向異常が認識できていた.胆嚢に合流する副肝管や副肝管に胆嚢管が合流するような形態の多くが南周りの後区域枝であるため,南周りの後区域枝に注目することで術前診断は可能であり,適切な手技によりLap-Cも可能となる.
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© 2012 日本胆道学会
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