2020 年 34 巻 2 号 p. 205-213
胆管神経内分泌腫瘍(NET)は稀なため,まだ十分な情報が集積されていない.症例1:79歳,女性.主訴は黄疸.CTで下部胆管(Bi)に30mmの膵と等吸収の結節を認め,生検では神経内分泌癌(NEC)を認めた.膵頭十二指腸切除(PD)とトポテシン+シスプラチンの補助化学療法を行ったが,32カ月後に肝転移にて永眠された.症例2:68歳,男性.肝障害を契機にCTで肝門部に淡く染まる15mmの腫瘤が発見された.切除標本ではNET(G2)であった.術後25カ月経過し,無再発生存中.症例3:81歳,女性.主訴は黄疸.CTでBiに38mmの低吸収病変が見られ,生検で腺癌を認めた.胆嚢にも33mmの腫瘤を認め,PDを施行した.胆管病変はNEC,胆嚢は腺癌で,術後2カ月生存中である.胆管NET/NECの診断には十分な病理検体が必要と考えられた.胆管NECは予後不良であり,早期外科切除と適切な化学療法が求められる.