2021 年 35 巻 1 号 p. 71-78
近年,AIを用いた技術の発達に伴い,医療における導入の試みがおこなわれている.画像診断支援に関する領域では,病変候補領域の検出支援を目的としたCADeと,病変の良悪性などの鑑別にまで踏み込んだCADxのふたつが主流であるが,最終的には,予後などの将来予測や高度な類推をおこなうCAPの段階まで進んでいくと考えられる.胆道疾患におけるAI研究の課題は,①疾患の種類によって検出力の異なるmodalityがあること ②複数のmodalityによる総合的な診断となる場合があることである.その対応策としては,まず,学会等が中心となって各種modalityからの画像データを中心としたビッグデータを構築することが重要である.また,罹患頻度が低い胆道疾患の場合は,GANのような技術を用いるのも一考である.解剖学的にも症候学的にも複雑な胆道疾患における今後のAI研究に心から期待したい.