胆道
Online ISSN : 1883-6879
Print ISSN : 0914-0077
ISSN-L : 0914-0077
症例報告
胆道シンチグラフィが診断に有用であった乳頭括約筋機能不全合併が示唆された胆嚢ジスキネジアの1例
杉村 莉乃二川 康郎池田 圭一宗像 浩司安田 淳吾塩崎 弘憲岡本 友好池上 徹
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 38 巻 4 号 p. 635-641

詳細
抄録

胆道シンチグラフィ所見より乳頭括約筋機能不全合併が示唆された胆嚢ジスキネジアの1例を経験したので報告する.症例は41歳の女性.16歳頃より心窩部から右季肋部における鈍痛,不快感を自覚し,多施設を受診し諸検査,投薬されるも改善が認められなかった.当科受診1年前より右季肋部から背部にかけて耐え難い疼痛が出現し,精査目的に当科受診した.採血や画像検査で器質的疾患は認められなかったが,胆道シンチグラフィにて胆嚢収縮率,総胆管胆汁排泄率はおのおの14%,57%といずれも低下しており,胆嚢ジスキネジアと乳頭括約筋機能不全の合併と臨床診断した.治療として胆道内圧上昇予防のため内視鏡的乳頭括約筋切開術を先行した結果,背部疼痛の消失を認めた.加えて,腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し,右季肋部の鈍痛も消失した.術後経過良好であり,術後3年再燃は認められていない.

著者関連情報
© 2024 日本胆道学会
前の記事 次の記事
feedback
Top